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『知的読書の技術』感想

たまにお邪魔する図書館で、今月17日に逝去された渡部昇一さんの特設コーナーが設置されていました。上智大学の名誉教授で、専門の英語学のほか、歴史学など様々な著書があり、古書の蒐集家でもあるそうです。

 

本書は、これから読書を進めていくうえで何かヒントを得られればいいなと思って借りてみました。

読書のすすめ、コツ、技術、周辺、各論という構成で、筆者の読書観が綴られています。そう、まさに幼い頃から読書に勤しんできた渡部氏の考えや思い出が書き連ねてあるのです。ですので、単純に「技術」を会得しようと本を開くと、タイトルとのギャップを感じてしまうかもしれません。特に後半は、ご自身のやってきたことの自負と主張が強く、読者から離れて行っている(読者を選ぶ)印象を受けました。

 

とはいえ、ためになることも沢山書かれています。

インターネット情報というものはサプリメントに過ぎず、「読書は精神の食べもの」なんだ、という言葉はなるほどと思わされました。単に特定の情報(栄養)を取得するなら、インターネット(サプリメント)を採ればよいけど、そこに楽しみとか喜び、発見や求める以上の知識を得ようと思ったら、読書(食べもの)をする、というのは分かりやすい例えですよね。

また、本の良し悪しは、たくさん読めば直感的にわかっていくもので、読書も継続していると読解力もついてくるから、ますます本を読むことが楽しくなり、「活字の海」へ漕ぎ出していけるんだ、ともありました。読書の技術を会得するのには、時間がかかりそうです…(そういえば大学受験の時も、国語の成績は時間をかけないと上がらない、と言われたな~と思い出しましたorz)。

また、洋書は音読せよ、というのも最近巷でよく見かけますが、書かれていました。発音器官という言語期間を使うから外国語を取得することができるだけでなく、人間的な感覚を養うことにもなるそうです。この感覚が実感できるようになる日は来るのか分からないのですが、心に留めようと思った記載です。

 

渡部氏によると、読書家とは、何度も読み返す愛読書を持っている人のことだそうです。私はまだ「読書家」でないのですが、いつかその域に到達したら、何か違うものが見えたりするのかな~と思いつつ、こ新しい本との出会いに期待しようと思います^^

知的読書の技術

知的読書の技術